「秋季入学」に関する自民党の検討チームの提言を総理に報告。私も検討チームの中心メンバーに指名され、5月から議論してきたもの。
発端はコロナによる学習の遅れへの対策となるとの提案からで、その後ネット、一部の知事、マスコミで、国会で野党から取り上げられて大きく波紋が広がった。総理は自民党へ議論を委ね、歴代文科相経験者が参加するチームが設置された。
私は、学習の遅れへの対策は必須だが、大きな制度変更は慎重な対応を要すると考えていた。「秋季入学」は、かねてからのテーマで、教育改革、特に大学改革では効果が期待されるものの、制度を変えると、学校だけでなく保育園・幼稚園、就職までたいへん大きな影響があり、短期間で円滑な移行は容易でない。世論も、当初は賛同の声が大きかったが、制度変更に伴う影響が伝わると、支持は漸減。
私たちは、遅れに対応する「学びの保障」のために、オンラインを含む学習方法、カリキュラム編成、入学試験の時期などの在り方に柔軟な対応を求めることとし、制度変更については時間をかける方向で議論を進め提言を取りまとめた。総理が想定していた着地点もその辺りにあったらしく、我々チームの報告に満足されたようだ。